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観感:大河ドラマ『龍馬伝』‐第十七話【怪物、容堂】 [テレビ・ラジオ]

もうすっかり日曜夜の定番となってきた、ご存知『龍馬伝』

私も昨晩は、
息子のかき鳴らす桃太郎のテーマが流れる太鼓に邪魔されながらも、
サラウンドを最大限に発揮し、なんとか熟観する事に成功した。

タイトルからも想像できるように、
今回はあの山内容堂候がなまめかしい魅力を出してくれるに違いない。

さ~て、本編はいかに・・・。


※以下、物語の内容に言及します。
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今回は、細かいが良い項目が多かったので色々書くことがありそうだ。


前回の最後の場面の、咸臨丸に乗れて喜び狂ってる龍馬が、
同郷のジョン万次郎と出会うところから話は再開する。
そして船上で勝に、海軍操練所を作る構想と、
そのための人集めが必要不可欠である事を聞く。

しつこいようだが、同郷で互いに海外事情に明るい龍馬と万次郎が、
史実では一度も会った事が無いというのは、幕末クイズ最大のひっかけ。
Qさまの教科書○×クイズで出るので気をつけよう。


勝は龍馬を連れて各藩邸を訪れまくる。
後にスーパー営業マンとなる龍馬はここで勝の弁舌をまなんだんだろうか。
地球儀を持ちながら、藩の上役に取り入って様が良く出てるこのシーンはgood。

そして今回本命の土佐藩邸への訪問の順番が回ってくるのであった。

オプションのように画面中央に備え付けられてる酒セット。
そして登場の容堂候。近藤正臣氏の容堂はなんとも色気あって非常にベネ!
早速勝にも酒を勧める。公務はいいのか、これで。

海軍操練所の話には大いに賛同する風だが、
次の土佐勤皇党の前ふりや脱藩の免罪に関してはけんもほろろだ。
おっ、でるかな?龍馬の「恐れながら」が・・・。

と思ってるとこのシーンは終了。あらら、タイトルにしてはあっけなかったな。

ちなみに、会見後に廊下で勝が「はじめて見た大殿の感想は」と聞くが、
土佐藩御前試合が書かれている作品では、
優勝時に賛辞を貰っており、勝と同行した時が初見ではない。
(御前試合ってもしかしてフィクション?)


場面は変わって土佐勤皇党へ話は移る。

将軍ではなく、一橋慶喜が上洛するという事を知り、
慶喜と会えるように三条実美に身分を上げてくれと頼み込む。
白札とはいえ、ただの下士がよくここまで上がれたものだ。

そして、その武市の出世を称え、
今日も「おいしいお酒が飲めるのは武市先生のおかげです」会の勤皇党。
その時、末席にいた者(あ~誰だこいつ、知ってる人教えてください)が、
出世は武市だけであり、なんも下のものに恩恵はないと愚痴る。
当然周りから反論を受けるが、向かいの席に座っていた以蔵に、
「人斬り以蔵」と呼ばれていると逆に非難するのであった。

切れる以蔵。仲裁する収二郎。とりあえず席を立つ以蔵だが、
「今日は誰を切りにいくんだ」と、見事な死亡フラグ的セリフを浴びられる。
帰り際に待ち伏せされて、見事な斬殺に仕立て上げられた。
しっかりした殺意と剣技を持ってもう立派な人斬りになったもんだ。
その夜、女の家に転がり込むが、自分が逆に斬られる夢にうなされる以蔵。
そのうち段々熟睡できなくなっていくのであろう・・・。

武市宅で報酬を貰う以蔵だが、
「どれだけ人を斬ればいいか」とつい本音が出てしまう。
しかし、武市のためだと一度出た言葉を飲み込み静かに去るのであった。


今回の勤皇党のシーンはなかなか興味深い。

以蔵が人斬りと自分のやさしさの間で揺れ動く感じがいいですなぁ。
また、心情とは逆にどんどん人斬りらしくなっていく佐藤健がいいね。

他に、収二郎と武市が茶と酒で晩酌しているシーンもいいね。
武市が嫁の富一筋で、京や江戸で女遊びしない話や下戸な所が、
勤皇党が理想に対して盲目で過激ではあったが、
決してそれだけの集団ではなかった事がわかる朗らかなシーンだ。
大森南朋氏も、どんどん涼やかになって来てるし、ほんとに武市みたいだ。


さて、場面は再び龍馬へ。
海軍操練所が神戸村に置かれる事が決定したため、
近く大阪に出立する事が決まった龍馬は、千葉家に別れの挨拶をする。

龍馬の堅い決意をしっている千葉道場の面々はもう引きとめはしない。
龍馬は最後に佐那との立会いを所望し、見事勝利する。
思い残す事がなくなった佐那は生涯独身を誓い、剣に生きる事を決めたのだ。

・・・と、非常にNHK的な青春展開だが、
一般に良く知られている話は、龍馬が出立するとわかった佐那が、
ついに告白し、答えれるものが何もない龍馬は自分の紋付の片袖を破り、
これを自分だと思ってくれと佐那に手渡す。
佐那は婚約の証と考え、「私は坂本龍馬の妻」だと死ぬまで思っていたというもの。

これは「竜馬がゆく」などで有名な諸説ある一説であるが、
佐那と龍馬が結構深い関係にあったのは事実らしく、
実際に佐那の墓には、「坂本龍馬室」と彫られている。
う~ん、歴史っておもしろいのぉ。


あーあ、今週もこれで終わりかぁと思っていたら、
来ましたよ!タイトルをなぞるように容堂候面談の回想シーンが!

勝が武市の名前を出したところで気分を害したようにはき捨てる容堂候。
「下士は土佐ではムシケラ同然。藩政を主導するなど虫唾が走る」
わおっ、本音爆発。そしてきたー!龍馬の「恐れながら申し上げます」が。
いらん事言わんでいいのに、武市の事を見守って欲しいと注進。
「まるで土佐者みたいだな」と勘ぐられて面談終了。容堂こえーー。

ちなみにここのセリフ回しは、「お~い竜馬」にくりそつ。

その頃、ついに上士並に取り上げるという沙汰が武市の元に。
容堂が攘夷、ひいては自分のために動いてくれているという
歓喜の涙が止まらない武市。この忠信が大きな悲劇を生むと。
武市の容堂への心酔度が少し低いと思ってたから、これで帳尻合ったな。


龍馬と武市と以蔵、主要人物が自分の運命に向かって動き出す、
非常に充実した回でありました。大満足。
次週は、以蔵さんが勝を斬りに行くみたいだ。用心棒の話はちゃんと出してね。
まぁ来週も楽しみですな。


そうそう、弥太郎さんを忘れとった。
木材で一山当てようと大失敗した弥太郎さんは、坂本家に金を借りに行くわけだが、
ついにトレードマークの首から算盤スタイルに。でもって、もう香川さんの独壇場。
物語後半の龍馬とからむシーンがどうなるか、想像だけでわらけてくるわw


▼龍馬伝(公式):http://www9.nhk.or.jp/ryomaden/

▼前回の記事:観感:大河ドラマ『龍馬伝』‐第十六話【勝麟太郎】



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コメント 2

たいちさん

私も毎回楽しみに観ています。ジョン万次郎と龍馬が、史実では面識ないのなら、番組の解説コーナーで、その旨伝えないと、子供達は間違った知識を持つことになりますよNHKさん。
by たいちさん (2010-04-26 14:10) 

amsp

>たいちさん
龍馬関連の物語は、他にも史実と違う事をドラマチックに書いていて、
またその方が史実っぽかったりする所も面白さだと思います^^;
by amsp (2010-04-27 21:50) 

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