観感：『龍馬伝』‐第三十三話【亀山社中の大仕事】 [テレビ・ラジオ]
ここ１ヶ月ほど、
『龍馬伝』の感想をたまに書くブログになっているが、
ちょっと後数ヶ月ほどどうにもならなそうなので
ご容赦頂きたい・・・。
ここんところ、なかなか良い展開を見せてるこの大河であるが、
今回は地味ながらも歴史的には重要な場面。
さて、どうなりますことやら・・・。
※以下、物語の内容に言及します。
------------------------------------------------
前回、西郷に
薩摩名義で武器を長州へ購入する事を承諾させた龍馬。
亀山社中の初にして大仕事の始まりだが、
これが歴史的な事実であるということが、またすごい。
しかし、そうは簡単に事は進まない。
毎日飛び込み営業をかける龍馬達だが失敗の繰り返し。
例のグラパーの処へも赴くが、
薩摩の保障がない以上、取引は出来ないと突っぱねられる。
しかも、銃1,000丁と軍艦までも揃えるクラスの商人は
如何に長崎と言えども数は限られてしまう。
とうとう八方塞がりになった龍馬は遂に強行手段に出る。
グラパー亭で行われた、大浦慶の誕生祝いを兼ねた
商人同士のパーティの場へ乗り込んでいく龍馬。
刀をはずしこうべを垂れる龍馬に10分だけだと商談を許すグラパー。
書斎でグラパーとお慶と３人になったところで薩長同盟の真相を話し、
さらに長州より15万両の軍資金の承諾を得ていると説明する龍馬。
この軍資金の話、詳しくは語られていなかったが、
龍馬のハッタリだとしたら非常に面白いんだがなぁ。
同じ営業マンとして、多少のウソは放つべきなのかもしれんね。
とにもかくにも、壮大な儲け話に興奮を抑えきれないグラパーだった。
そして、亀山社中を通して長州に武器を斡旋する事を承諾する。
仲間の元へ帰った龍馬も、腰が抜けたようにヘトヘト。
後は細かい仕事が出来る者に任すと、後任に託す処がまた龍馬っぽい。
そして、グラパーとの交渉の始まり。
亀山社中からは、ソロバンのたつ近藤長次郎と英語が堪能な沢村惣之丞。
長州藩からは、英国留学の経験がある、伊藤俊輔と井上聞多の内閣コンビ。
長州の二人もさすがに英語は堪能だが頭が固い感じだが、
亀山社中二人は、海軍操練所からの柔らかい思考で着実に交渉を進める。
グラパーが出した旧式の軍艦カタログを批判し、
新しいものにも的確な査定を加える事に、当のグラパーも舌を巻く。
勝海舟が育てた芽が花開き日本に大いに貢献する働きをしている訳だ。
すばらしい事だと思いませんか、皆さん。史実ですよ、これは。
交渉は進み、その才能を大きく発揮する長次郎。
引田屋での長州との打ち合わせは深夜まで及んでいた。
部屋の外でそれを見守っていた龍馬は、盗み聞きしているお元を見つける。
別室で対面する二人。先のグラパー亭でのパーティの際に、
十字架に祈りを捧げるお元を見ていた龍馬はそれを詮索するが、
お元は自分が長崎奉行所の密偵という身分を明かし、
キリシタンだという事実を隠蔽するよう龍馬に取引を持ちかける。
そして、そのやりとりが無駄に長い！
例えるなら、アニメ版キャプテン翼のゴール前に15分飛び続けるボールや
過去を思い出しながら15分にらみ合うゴクウとフリーザだ。
後藤象二郎と龍馬の会談に同席したという記述だけで
想像を膨らまし肉付けをするのは大いに結構だが、
本道を外してまで無駄に時間を割くのはどうかと思うけどなぁ。
これは小説じゃないんだしね。
そして遂に交渉成立の時。
朝のグラパー亭において、長次郎が提示した価格にOKが出されたのだった。
弛緩する長次郎、駆け寄る沢村、伊藤、井上。
少しふて腐れながらも、満足そうにスコッチを持ちながら外に出るグラパー。
これは、龍馬伝の中でも相当の名シーンではなかろうか。
歴史的意義を問うとするならば、
侍でないと蔑まれてきた最下層の人間が、武力をまったく用いず、
その才能と努力を持って歴史的偉業を成し遂げた瞬間であり、
身分などなしに大いに賞賛された場面だったのではなかろうか。
小説などのイメージから言えば、勉強家の長次郎が英語堪能だが、
愚直に「Nice to meet you !」を繰り返す彼を見ると涙を禁じ得ない。
そしてその後に大きな不幸が起こる事が幕末なんだよなぁ・・・。
とにもかくにも、長次郎の活躍ですばらしい回であった。
北海道に住んでた時にアレだった大泉洋がこんなに感動させてくれるとは、
歴史ドラマと役者さんとはすばらしいものですなぁ。
もうちょっと蛇足のシーン削ってくれたらもっといいんだけどなぁ・・・。
ま、次回に期待。
最後のシーン。
龍馬から、武器調達成るの文を受け取った西郷と桂。その複雑な表情。
同盟成立までは、まだまだひと悶着ありますよ～。
次回も楽しみだ。
『龍馬伝』の感想をたまに書くブログになっているが、
ちょっと後数ヶ月ほどどうにもならなそうなので
ご容赦頂きたい・・・。
ここんところ、なかなか良い展開を見せてるこの大河であるが、
今回は地味ながらも歴史的には重要な場面。
さて、どうなりますことやら・・・。
※以下、物語の内容に言及します。
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前回、西郷に
薩摩名義で武器を長州へ購入する事を承諾させた龍馬。
亀山社中の初にして大仕事の始まりだが、
これが歴史的な事実であるということが、またすごい。
しかし、そうは簡単に事は進まない。
毎日飛び込み営業をかける龍馬達だが失敗の繰り返し。
例のグラパーの処へも赴くが、
薩摩の保障がない以上、取引は出来ないと突っぱねられる。
しかも、銃1,000丁と軍艦までも揃えるクラスの商人は
如何に長崎と言えども数は限られてしまう。
とうとう八方塞がりになった龍馬は遂に強行手段に出る。
グラパー亭で行われた、大浦慶の誕生祝いを兼ねた
商人同士のパーティの場へ乗り込んでいく龍馬。
刀をはずしこうべを垂れる龍馬に10分だけだと商談を許すグラパー。
書斎でグラパーとお慶と３人になったところで薩長同盟の真相を話し、
さらに長州より15万両の軍資金の承諾を得ていると説明する龍馬。
この軍資金の話、詳しくは語られていなかったが、
龍馬のハッタリだとしたら非常に面白いんだがなぁ。
同じ営業マンとして、多少のウソは放つべきなのかもしれんね。
とにもかくにも、壮大な儲け話に興奮を抑えきれないグラパーだった。
そして、亀山社中を通して長州に武器を斡旋する事を承諾する。
仲間の元へ帰った龍馬も、腰が抜けたようにヘトヘト。
後は細かい仕事が出来る者に任すと、後任に託す処がまた龍馬っぽい。
そして、グラパーとの交渉の始まり。
亀山社中からは、ソロバンのたつ近藤長次郎と英語が堪能な沢村惣之丞。
長州藩からは、英国留学の経験がある、伊藤俊輔と井上聞多の内閣コンビ。
長州の二人もさすがに英語は堪能だが頭が固い感じだが、
亀山社中二人は、海軍操練所からの柔らかい思考で着実に交渉を進める。
グラパーが出した旧式の軍艦カタログを批判し、
新しいものにも的確な査定を加える事に、当のグラパーも舌を巻く。
勝海舟が育てた芽が花開き日本に大いに貢献する働きをしている訳だ。
すばらしい事だと思いませんか、皆さん。史実ですよ、これは。
交渉は進み、その才能を大きく発揮する長次郎。
引田屋での長州との打ち合わせは深夜まで及んでいた。
部屋の外でそれを見守っていた龍馬は、盗み聞きしているお元を見つける。
別室で対面する二人。先のグラパー亭でのパーティの際に、
十字架に祈りを捧げるお元を見ていた龍馬はそれを詮索するが、
お元は自分が長崎奉行所の密偵という身分を明かし、
キリシタンだという事実を隠蔽するよう龍馬に取引を持ちかける。
そして、そのやりとりが無駄に長い！
例えるなら、アニメ版キャプテン翼のゴール前に15分飛び続けるボールや
過去を思い出しながら15分にらみ合うゴクウとフリーザだ。
後藤象二郎と龍馬の会談に同席したという記述だけで
想像を膨らまし肉付けをするのは大いに結構だが、
本道を外してまで無駄に時間を割くのはどうかと思うけどなぁ。
これは小説じゃないんだしね。
そして遂に交渉成立の時。
朝のグラパー亭において、長次郎が提示した価格にOKが出されたのだった。
弛緩する長次郎、駆け寄る沢村、伊藤、井上。
少しふて腐れながらも、満足そうにスコッチを持ちながら外に出るグラパー。
これは、龍馬伝の中でも相当の名シーンではなかろうか。
歴史的意義を問うとするならば、
侍でないと蔑まれてきた最下層の人間が、武力をまったく用いず、
その才能と努力を持って歴史的偉業を成し遂げた瞬間であり、
身分などなしに大いに賞賛された場面だったのではなかろうか。
小説などのイメージから言えば、勉強家の長次郎が英語堪能だが、
愚直に「Nice to meet you !」を繰り返す彼を見ると涙を禁じ得ない。
そしてその後に大きな不幸が起こる事が幕末なんだよなぁ・・・。
とにもかくにも、長次郎の活躍ですばらしい回であった。
北海道に住んでた時にアレだった大泉洋がこんなに感動させてくれるとは、
歴史ドラマと役者さんとはすばらしいものですなぁ。
もうちょっと蛇足のシーン削ってくれたらもっといいんだけどなぁ・・・。
ま、次回に期待。
最後のシーン。
龍馬から、武器調達成るの文を受け取った西郷と桂。その複雑な表情。
同盟成立までは、まだまだひと悶着ありますよ～。
次回も楽しみだ。
この回は、旅行中で観れませんでしたので、この記事は大変ありがたいです。
by たいちさん (2010-08-20 15:37)
＞たいちさん
今週のもつたない文章ですが、頑張ります。
by amsp (2010-08-23 21:35)